みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
今回は企業研究の第1弾!
Everlaneというアパレル企業について研究していきたいと思います。
日本ではあまり馴染みのないブランドだと思うので、聞いたことがない人も少なくないかもしれませんね。
では、なぜこの企業を取り上げたのか?
それは、
この企業が話題の"D2C"企業の代表例にあたるからです!
D2C? なんだそりゃって感じですよね笑
僕自身も最近知ったばかりなので偉そうに言えないのですが、
D2Cとは2010年ごろアメリカで登場した新たなビジネスモデルのことを指します。
そこで、今回は初めにD2C企業というものを説明しつつ
本題のEverlaneという会社について説明していきたいと思います!
目次
D2C企業とは
まずは、D2Cについて説明していきます。
B2BやB2Cの二つを聞いたことがあってもD2Cはあまり聞いたことないですよね。
ちなみに
B2B (Business to Business)
= 企業から企業への取引
例) 広告代理店、コンサル、商社
B2C (Business to Customer)
= 企業から一般消費者への取引
例) 日用品メーカー、家電メーカー、ゲーム
D2C企業の定義
D2C企業とはズバリ
"Direct to Consumer" (直接消費者に販売する) の略です!
、、、と言われてもいまいちピンとこないですよね笑
じゃあ、消費者と関わりがある企業は全てDirectじゃないってこと?
って僕も思いました。
もう少し掘り下げて
weblio辞書の定義をみてみましょう
weblio 辞書
少しわかりやすくなりましたね!
それでは、メーカーが自社のECサイトを通じて販売することD2Cの何が注目を浴びているのでしょうか?
主な特徴としては
-顧客と直接コミュニケーションを取る
-ミレニアル世代をターゲット
-ライフスタイルや世界観を提供
などがあります。
特に「ミレニアル世代」というキーワードがEverlaneという企業を理解する上で重要となってくるので、ざっと説明します!
ミレニアル世代とは?
アメリカ発祥のD2Cというビジネスモデルはミレニアル世代を主なターゲットとしています。
ミレニアル世代とは、
1980年代から1990年代後半までに生まれ、2000年代に成人・社会人になる世代
のことだそうです。
何を隠そう、僕もミレニアル世代ってことになります!
なんか、カッコいい笑
で、ミレニアル世代をターゲットにしている、とはどういうことか?
アメリカではこの世代が人口の多くを占めているようです。
上の画像はアメリカの人口ピラミッドです。
1980年代から1990年代後半ということは
20歳から39歳にあたるので、確かに大部分を占めていることが分かりますね。
アメリカでこの世代に当たる人は
小さい時からパソコンやスマートフォンを持っているので
ネットやSNSを通して情報を発信することに慣れています。
また、10人に4人が大卒であるため、他の世代に比べて教養があると言われます。
そのためか「社会貢献」を重視する人が多く存在し、
「リサイクル」や「ダイバーシティ」などの倫理・環境に配慮したブランドを好む傾向にあります。
これについては、Jetroの調査にも記載がありました。
― 企業リーダーが積極的に社会貢献活動に取り組むべきと考えるミレニアル世代は多く、学校の教育リソース支援や退役軍人の支援、環境保護、災害復旧支援、ホームレスの減少に向けた財政支援など様々な社会貢献活動に従事している
出典: Jetro
次世代を担う「ミレニアル世代」「ジェネレーション Z」
-米国における世代(Generations)について-
これは、アメリカに限られた話なので、
日本でミレニアル世代にあたる人も同じか?と言われると
そんなことはないと思います笑
Everlane
さて、本題です。
このD2Cの例として挙げられているEverlaneについて深掘りをしたいと思います。
概要
設立が2010年ということはiPhoneが発表されて3年過ぎた頃。
消費者の購買スタイルがモバイル端末へとシフトしていた頃と重なりますね~
目まぐるしい成長を遂げている同社ですが、
従業員がかなり少ないことにもお気づきでしょうか?
これについては、ちゃんとした理由があるので後ほど説明します。
特徴① 企業理念
Everlaneの特徴として挙げられるのが、「企業理念」
商品のデザインや品質よりも、この「企業理念」がEverlane独特の世界観を作っています。
Everlaneについてのタブを押すと
ドドンッ! と
「私たち一人一人の力で世界を変えることはできます」
というメッセージが
特に注目してもらいたいのが、その下の文章。
-最高品質
-エシカルな工場
-徹底した透明性
の3つです。
特に面白いと思うのが「徹底した透明性」です。
創業者自身が
製造コストと販売額との差に不信感を感じ
消費者には徹底的に原価を開示しようと決心したそうです
画面をスクロールすると徹底した透明性についての説明があります。
すごいのはここから、
なんと全ての商品のコストを詳細に開示しています。
例えば、僕がちょうど欲しいと思っているリュック
¥10,100のリュックを作るのに¥4,720の費用がかかっているのが分かりますね。
これだけ開示してくれれば、僕たちも価格に納得して購入することができる気がします。
海外のEverlaneのページは下記の画像のようにもっと徹底しています。
従来の小売だったら、この価格で販売していますが
それに対してEverlaneはこの価格で販売しています!
というようにEverlaneがいかに安い価格で販売しているかが分かります。
冒頭で述べましたが、D2C(直接消費者に販売している)であるため
配送業者などの中間コストが浮いて他社より安価で提供できるという強みもあります。
他にも、なぜその素材が使われているのかの説明や
実際に製造されている工場をサイトから見学することもできます。
面白いですね!
これらのビジョンが
ミレニアル世代の「社会貢献」への関心と相まって
注目を浴びているわけです!
特徴② 環境配慮
Everlaneの環境に対する取り組みも注目されています。
アパレル業界にとって社会問題となっているのが
売れ残った衣服の大量廃棄です。
Everlaneはこのような売れ残りを焼却処分しないために
「Choose What You Pay」と書かれたコーナーで
消費者が10~30% オフの3種類の価格からいくら払うか選べるというセールも行っています。
また、2021年までに合成プラスチックを製造工程から完全に排除し、
オフィスや店舗からの使い捨てプラスチック(食品包装や調理器具など)
を排除することを宣言しました。
Everlaneの課題
最後に、Everlaneの課題について少し触れられたらと思います。
D2Cはミレニアル世代に対して、
「世界観」を提供することで魅力的なブランドを築いてきました。
しかし、ブランドを確立させるのと同時に維持させるのも大変です。。
Everlaneですが、
同社は3月に約300人の従業員を説明なしに解雇したことが、各方面から
非難されています。
コロナの影響という捉え方もできますが、どうやら社内で労働組合が結成され
それに参加していた人が解雇されたという疑惑が浮上しています。
これにはトランプと争っていたサンダース氏も激怒。
コロナを理由に不当な解雇をするなEverlaneに名指しで避難しています。
この出来事によって社内の人のみならず、
消費者からも反発を受けているようです。
D2Cのブランドを築いたものの、
消費者が期待するものと異なる行いをその企業が行っていた場合は
このように、今まで築いてきたものが急に崩れ落ちる可能性があります。
最後に
いかがだったでしょうか?
今回はD2Cというビジネスモデルの説明と、
その代表例であるアパレル企業「Everlane」について紹介しました!
Everlaneの持つユニークさと共に課題について理解できる内容になったかと思います。
まだまだ未熟者ですが、
引き続き興味深いトピックについて発信して行けたら幸いです!
(せっかくだからEverlaneの何か買ってみようかな)
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